10年ぶり開催の髑髏カップはサイクリングロード往復の旅。
レース区間74km
優勝 キム君!!
2位 ヒラオ君
3位 ヤマザキ
4位 川崎
5位 三谷
6位 押尾さん
7位 マッサー
キム君が前評判の高さそのままにぶっちぎりの優勝!
ヒラオ君も3位以下大きく引き離す2位!
ヤマザキ殊勲の3位!
再始動
10年ぶりである。年月は前回の参加者(俺)の肉体を容赦なく痛めつける。10年の悲しみは脂肪の形で嵩高く肉体に堆積する。
そして10年はオリジナル髑髏メンバーが偉くなり家庭を持ち思慮深くなり髑髏装着のリスクを回避するには十分な月日でもある。
しかし髑髏に挑む無謀な人々は絶えることはなかった!2021新しい髑髏メンバーの誕生である!
10年の時を経て髑髏カップの再開催!
髑髏開催の一報がメンバーに届き、様々な情報が錯綜する。
筋肉担当のヒラオ君がその禁を破り有酸素運動を開始。
山崎がコソ練を繰り返している。川崎が山でサウナトレーニングを敢行している。
押尾さんは昔都内でメッセンジャーだった(ガチ)。キム君がこの日のためにすでにコースを一度完走してる。
マッサーがまあまあ良い自転車を入手。
等々。
三谷も準備にかかる。当時から20kg増量である。このありさまで10年ぶりの走行がノー準備はさすがにまずい!
覚悟を決めて三谷はながれ橋まで50kmの往復練習を決行!あれ?意外に走れる?もしかして優勝?ぶっちゃけその時は思っていた。
三谷のささやかな望みが粉砕されたのが直前の2回目コソ錬の時だった。
再度ながれ橋を目指す道中、視界に青い物体が飛び込む。ピカピカのブルーのクロモリロードに乗り込む彼は同じく直前練習中のキム君だった!
「三谷さんっすか!」なんと俺とキム君が偶然出くわしたのだ。
まあとりあえず一緒に走ろか~となったのだが三谷はキム君の後ろ追走一杯!全然追いつけない!めっちゃしんどい!これはまずい!
しかも道中、道を間違えた三谷が泥道でスリップダウン!わざわざグラベルロードに乗ってるにもかかわらず右足を強打!
ごっさ痛い!絶対血が出てる!怖くて見ねーけど;;
その日体調もケガも全然平気な感じでキム君とは別れたが、優勝が非常に難しいミッションだと分り、重い痛い足取りで帰りのペダルを回すのだった。
スタート~前半
レース当日。最高のレース日和。
1人また一人とメンバーが集まってそれぞれの仕上がり具合をチェックタイム。
注目は優勝候補の2人。ヒラオ君とキム君。
ヒラオ君は初披露となるぴっちり紫スーツになんと給水用のバッグを装備!優勝宣言は伊達ではない。
キム君は素晴らしい仕上がりのロードに白黒死神基調のスーツ。草むらでおしっこ済ませて煙草をくゆらせる佇まいはベテラン競輪選手と見まがうばかりである。
山崎はふつーにスポーティーなカッコで「勝ぁぁぁああつ!」一番やかましい。
川崎は完全に海に行く感じ。浮き輪とシュノーケルが欲しくなる。
押尾さんもスポーティーなカッコ。今回一番のさわやかさんである。
最年少マッサーも準備は万端のようだ。
各マッシンは
キム君は70年代のヴィンテージロード+コンポ。いうまでもなく鉄。
ヒラオ君は2万円のアルミクロス。
山崎は前立腺を過激に攻撃するサドルセットアップの団塊専用機(鉄)。
川崎はシートポスト完全固着+大クラッシュでフレーム&フォークが当初と違った方向に曲がったマシン(鉄)
三谷は47cのごんぶとタイヤを履く重戦車(鉄)
押尾さんは20インチ406のブルーのおしゃれな小径(鉄)
マッサーは1週間前に買ったもらったばかりの中古アドベンチャーバイク(鉄)
最新のロードは1台たりともエントリーに無い。6/7鉄。
なんとなく各員の人生に対するアティテュードが垣間見えるマッシン群だ。
そして山賊集団のレーススタート!
まとまっての動き出しだ。先頭集団はヒラオ君+キム君!結構飛ばしてる?予想通りの動きだ。次に山崎!2人を追走する。仕上がりは悪くなさそう。
その次は川崎!速い!次は三谷だがすでにかなり離され上位が良く見えない!オイオイオイみんな結構早ェぞ!
後ろには押尾さん、マッサー。
しばらくして押尾さんが三谷に追いつく!「政岡君チェーントラブルで遅れてますね」
さわやかさに余裕が感じられる。そして案の定三谷が押尾さんにじりじり離される。追いつけない~;;
あ、カメって言われてないな。
中盤~
上位2人キムヒラオが先頭集団となる。キム君が先だ。彼はこの前半の前半区間を抑えて走っていたようで御幸橋からは後続をぶっちぎっていくこととなる。
その後ろ3位の山崎がきついのぼりの手前で転倒!そこをすかさず川崎と押尾さんが抜いていく。3位はこの3人で推移するようだ。
かなり遅れて三谷が御幸橋を通過!この先は見通しが良い道なのだがまったく上位グループが見えない!!
俺こんなに遅かったんかなあ。。心は折れかけだ。しかしレースは長い。何があるかわからない。懸命にクランクを回す。
先頭のキム君がその実力を爆発させ後続のヒラオ君を引き離しにかかる。ヒラオ君も必死に追いすがるが差は広がる。キム君のスピードが炸裂する。
3位はなんと川崎!中位グループを制して山崎押尾の2人にかなりの差をつけている。ヤマザキ押尾は固まって移動。
ヤマザキに補給を与える押尾さんはこの時まだ余裕があった。いつでも3位最悪4位になれると。
三谷は懸命に漕いでいた。10年ぶりに漕いでいた。ケツが痛い。痛くて長時間サドルに乗れない。デブの報いだ。デブは罪だ。
痛みを分散させるべくポジションを細かく変えながらクランクを回す。そして京田辺近傍の長い直線、向こうに微かに前走の2人が見えた?
俺はもしかしたら追い上げてるのか?
2人に気づかれないように息をひそめ、しかし懸命に接近する。一気にやらなければならない。心を折るのだ。
果たしてその時が来た。視界一杯に2人をとらえ渾身の力でクランクを回して追い抜く!
「カメッ!ゥクァメェエエ!」
10年ぶりのカメ。しかもダブル!
その後懸命に逃げる!山崎は殺ったようだ。しかし押尾さんが追いかけてきた!三谷は再度抜かれる「カメッ!」やっぱオッシー余裕があった;;
しかし!その直後なんと足がつった押尾さんはコースわきに停車!再度三谷が
「大丈夫っすかカメ!」
複数のカメですっかり気をよくする三谷は折り返し直前で川崎をとらえる
「よっしゃカメェ!」
その勢いで折り返しに到着!3位だ!すでに上位とは折り返しですれ違ってる。
カメの余韻に浸っていると川崎が到着!しかし彼女はすぐに折り返し3位に再浮上!
三谷は余韻に浸ってるので全然動かない。押尾ヤマザキが折り返しに到着!
「いやキツいっすね」「マッサー大丈夫か?」「先頭は予想通りやね~」
後半~ゴール
かなり休んで後半戦スタート!川崎を追いかける。山崎オッシーもすぐに三谷を追走!地獄の3位争いの開始!
全然追いつけず焦っていると、やはり長い直線で川崎を補足!絶対3位になる強い気持ちで漕ぎ続ける!本当にゆっくり川崎が近づいてくる。
しかし山崎も俺のすぐ後ろにいる!
3位グループの川崎三谷山崎が接近した瞬間事件は起きた。
川崎は空腹と戦っていた。もうなんでもいいからなんか食いたい。
男子中学生並みに空腹を我慢できなくなった川崎は、なんとコンビニを求めて自らコースアウト!
三谷はそのころケツ痛と足の故障と戦っていた。足先に感覚がなくちぎれそうなくらいに痛い!とにかく一度自転車を降りたい。コースを外れたい。。
朦朧としていると、突然にコースを外れた川崎の後を追ってコースアウト!ほどなく自転車を降りる。
前走2人がいきなりコースアウトして困惑する山崎はとにかく単独3位に浮上!
川崎はそのまま八幡のコンビニまでさすらって補給。順位を三谷の後ろ5位に落とすこととなる。
三谷はクリートを外してよくわからない道を歩き続けた。血流を回復したつま先がやけどしたように熱く感じる。
しばらく休んでコースに復帰!よたよたと走り続ける。なんとか完走しなければ。。!
後続が混乱の中、最終区間強烈にスパートをかけたキム君がゴール!
後続は全く見えない。圧勝だった。ただ焼肉getに成功!
キム君からかなり空いてヒラオ君がゴール!ぶっちぎりの2位だ!今回は相手が悪いとしか言いようがない。
3位ヤマザキはそのまま堅調なペースで3位表彰台を死守!激闘の3位戦線を見事制した。
4位は途中三谷を抜いた川崎。紅一点+海装備で驚異的なペースだった。補給後はヤマザキより早かったので(!)
コンビニエクスプローラーが悔やまれる。
5位は三谷。最後の御幸橋で力なく川崎に抜かれ5位でフィニッシュ。脚は残ってるんだがケツとつま先が限界だった。
6位は押尾さん!406ブルーノで驚異の健闘。前半の余裕は故障ですべて吐き出されたか?後半さすがに失速。
7位はマッサー。最年少髑髏。長距離リタイアせず走り切りは立派。
総括
以上レースの顛末である。
久しぶりのサイクリングロードはしんどかったが楽しかった。
このリザルトを受けて今後メンバーがどう動くか今後注視したい。
キム君
城東輪業 モスキート
今回ぶっちぎりのキム君。彼だけクラスが違った。
マッシンは70年代とは思えないほどの素晴らしいフレーム状態。
コンポ類もどれも素晴らしい骨董品だがあまりに状態が良すぎて
マニア以外はフツーに現行バイクと思われるであろう。
120エンドの後ろ姿が美しい。
ヒラオ君
SOGOCYCLE RADURE
格安クロスなんだけどネットで意外に評価が高かったモデル。
ヒラオ君はこのマッシンでビワイチも成功させている。機材に頼らない好例と言えよう。
今回はエンドバーを装備。長時間のライドに備える。
後は肉に託す!
山崎
Bridgestone チッタ
かつてブリジストンがかなり気合を入れて「団塊の世代向け」に作って全年齢に拒否られた伝説のバイク。
珍しい細身のクロモリ24インチ。非常に凝ったオリジナルのフレーム処理が美しい。
それにヤマザキ製全塗装を施しわけわからんことに。。
ポジションもかなり癖強いことになってる。
我慢のレースで後半猛烈に追い上げて最終的に3位表彰台は立派!
川崎
rightway ソノマF
大健闘の川崎は年期入った鉄クロス。
センスの良いクロモリフレームだが、酔った末の大クラッシュの際にフォークが手前に歪んで
ホイルベースが10cmは短くなって超クイックに;;
上記クラッシュでフレームもヘッド周りにひずみが出て塗装がはがれてる
(どんだけデカいクラッシュやねん。。)上にシートポストが完全固着。
シートクランプがハブ毛以下の存在に成り下がっている。
しかしこの状態でも機嫌よく走って、かなりの期間レースで3位だったのは
底知れぬ野生のポテンシャルとしか言いようがない。
三谷
volagi viaje
ロードに乗る体幹ができなかったのでアドベンチャーバイクで参加!
ロードプラスの規格をサイクリングロードで試したかった。
ホイールは海外特売で買ったClankBrothersの650B。
クロモリバイクで軽くはないけど、よく進むし47Cのホライゾンをギリ飲み込めた。
いつものようにブルホーン+コマンドシフター。ハンドルは激安のカーボンをゲット。
ゲルパッドを巻いてとにかく体に優しく優しく。。
非常に快適に走れたがやはり体が悲鳴を上げた。
3位は行けたって、まじで。いやホンマに。
押尾さん
Bluno minivelo20
20年ぶりの!復活の元メッセンジャー押尾さん。
20インチ(しかも406!)での完走はマジできつかったと思われる。
前半は余裕?な感じだったが脚攣り以降のコンディションが悔やまれる。
下ハンを持って加速する姿は全盛期の殺気に満ちていた!
次ロード乗られたらマジでヤバイ。やめてほしい;;
マッサー
MASI catalina
直前に落札したバイクは幸運にも2019式のアドベンチャーロード!
今回参加の自転車で一番まとも?な自転車
チョイ重いがこれ一台で何でもできる系。
でも次髑髏。